工藤蘭丸

騎兵隊の工藤蘭丸のネタバレレビュー・内容・結末

騎兵隊(1959年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

これは昔、日曜洋画劇場か何かで見たことがあるような気もするけど、定かではありません。少なくともストーリーは全然覚えてませんでしたね。

WOWOWでは、西部劇の名作たちというカテゴリーで放送されていたけど、これは南北戦争の史実をベースとした戦争映画で、西部劇というジャンルに分類するのも違和感があるかな。まあ、戦争映画と言っても戦闘シーンは限定的で、本質はお互いに嫌っている隊長と軍医と捕虜の女性などが織り成す人間ドラマ。そんな中には、考え方の違いがあっても、お互いを尊重すべきという反戦メッセージなども見てとれました。

この隊長のモデルになった大佐は、実際は元音楽教師だったらしいけど、本作では無学な鉄道の保線夫という設定にして、軍医とのキャラクターの違いを際立たせたのが面白いところでしたね。

それから、母親の思いを振り切って戦場に復帰する南軍の少年兵が出て来るのも印象的なシーンだったけど、この少年の名前がジョニーだったので、『ジョニーは戦場へ行った』を思い出してしまった。『ジョニーは戦場へ行った』が映画化されたのは本作の12年後の1971年だけど、原作小説の方は1939年に発表されたもので、もしかしたらこの脚本家にもそのイメージがあったのかも知れません。