ちくわ

ビースト・オブ・ノー・ネーションのちくわのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

Netflix初のオリジナル作品だそうで、こんな重い作品を1作目にぶっ込んでくるとは、さすがアメリカそしてさすがNetflix。

下手に感動を誘うこともせず、残虐性もキチンと描かれていて短い映画ではないけれど面白かった。

序盤の、内戦の中でも持ち前の逞しさ、生意気だけどユーモラスに溢れた可愛らしい子供たち、アグーの家族の平凡で幸せそうな家族団欒の様子は微笑ましかった。

その後の映像の対比。
生きるためには、流されるままに流れていくしかない、ここでのNOは死を意味する。
彼らの行いの何が正しくて、何が正しくないのか全くわからなくなってくる。
幼いが故に、純粋に素直に生き抜く方法を選択してしまっているだけなのに。

カルトを思わせるカリスマ性のある指揮官。
戦いの前には踊り士気を高めたり、シャーマンのような人物と儀式をしたりとスピリチュアルな部分も多い。
武力というよりどう人をうまく操るか。

戦場にいても施設にいてもトンネルの様な先が見えない精神状態のアグーに、少し光が見えたようなラストにほっとした。
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