とまと

ビースト・オブ・ノー・ネーションのとまとのレビュー・感想・評価

3.5
ただ私たちは全く何も知らない。って思った
東京でいい学校行ってるのに宿題せずに、こうして映画見てても誰にも怒られないし、ご飯もあと数時間待てば出てくるんだよ。今日はキッシュを作ることにしたけどね。

舞台は内紛状態のアフリカ。開始15分ほどで、主人公アグーが住んでいたバッファーゾーンが、クーデターの成功(?)によって戦地と化すことが知らされる。
混乱で喚く人々の中での母と妹弟との別れ。あそこの5分ぐらいはマジで胸糞悪い。Fuckって涙流しながら観てた。最近こういうこと多いんだけど、助けて。
お父さんと兄と盲人の祖父と、4人で戦地に残るのだけれど、すぐに彼らは、アグーの目の前で政府軍に撃ち殺された。
これもクソい。

メタルギアとかやってるとさ、特にMGSVでアフリカの少年兵出てきたじゃん。ただ、ああかわいそうだなぐらいにしか思ってなかった。アフリカ大変だな、みたいな。
でもあの別れのシーンの衝撃が強くて、当たり前なんだけど、最初から兵士ではなかったんだって思って。やっぱ戦争は恨みだらけのドロドロだって思ったり。

とりあえず少年兵への印象が変わったね。何かしてあげたいって思った。
黒人っていう肌の色が、貧しかったり少年兵であっても、私たちのそれに対する問題意識を麻痺させてる。だって毎日少年兵について議論してないでしょ?


最後の方のまとめ方がとりあえずUN神って感じで終わって、「そこもうちょいどうにかなんなかったの」「何white washしてんだよ」って感じだった

あと教会での神への賛美歌が楽しそうすぎた。壁には同じイェスの画があるのに、民族音楽に化してた。違うとは知っていたけど、違った。
とまと

とまと