Teriyaki88

ガタカのTeriyaki88のレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.0
体外受精の遺伝子操作に関するニュースを観て再視聴。オープニングにトップカットから素晴らしい画力。
伏線の張り方など構成も良く、テーマは普遍的だが表現が秀逸な切り口。

「勝てないと思ったから、帰ることを考えずに泳ぐ」

ナチュラルに生まれたために、遺伝子的なハンデをもつ主人公が、最高の遺伝子をもつ人間になりすまし、宇宙飛行士を目指す。詐称は犯罪であるものの主人公の情熱にフォーカスをあてて、大きな玉に瑕のヒーローとして描いた。
夢を成し遂げることができないエリートたちの中で、夢を達成していく非エリートの主人公の熱意にあてられ、可能性への捉え方の違いをあぶり出す。

しかし最高の遺伝子をもったジュードロウの焼身自殺で金色に輝く銀メダルの結末は、構成上綺麗なのだが、テーマから少し離れていくような気もするなあ。