じろ

ガタカのじろのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.9
遺伝子解析技術の進化によって自分の子供を"最良"の状態で産むことができるようになった近未来。人間は遺伝子選別されて生まれてきた「適正者」と、手を加えずに生まれてきた「不適正者」に分けられている。一見優生学的であり得ない世界に思えるが、もし生まれる前に子供が心臓疾患を持つ可能性が高いことがわかって治せるとしたら。と親の気持ちになってみるとあり得る世界に思えてくる。不適正者として生まれ、宇宙を夢見ながらも清掃員にしかなれないヴィンセントが、金メダルを取るべくして生まれたが銀メダルどまりだったため自殺を試み下半身不随になったジェロームのDNAを借り、宇宙目指して奮闘する。
ニュートン力学じゃないけど科学が進歩すると物事はどんどん予測がつくようになり、決定論的世界に近づいていく。一方でそれは確率でしかなく、自分の意思を貫くことで不可能なんてなくなる。そんなメッセージを伝えようとしているのかなと思った。

ジェロームはイギリス英語、ヴィンセントはアメリカ英語を話すのが気になった。SF映画なのにまったく宇宙に行かずに名建築だけで近未来感出してるのが好き。
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