このレビューはネタバレを含みます
舞台となっているオフィスや建築物が美しい。撮り方も綺麗。
しかし近未来の割に車椅子が旧式だったり、垢も落とさないようにしてるのに紙コップは自分で処理しないのか、あるツテってなんなんだよとか矛盾や雑さを感じる部分もちらほら……。
しかしそんな細かいことがどうでもよくなるほど美しく切ないラストだった。
あれだけ優秀で自信家なジェロームの唯一の欠点が希死念慮だったのかもしれない。
遺伝子検査でメンタルの良し悪しもわかるはずなのに、金メダルを獲れなかったために素面で車に突っ込んでしまう。
ヴィンセントが努力してフィジカルを覆したのと逆で、ジェロームは挫折でメンタルに支障が生まれてしまった。
そこに最後の生きる意味として不適合者のヴィンセントが現れた、というのは非常によくできた対比だと思う。
機会があれば観ようと思ってた作品だけど観てよかった。オープニング・ナイトに続いて満足！おわり
