【ネタバレなし】最新の技術と予算を注ぎ込んだ現代最強の怪獣プロレス映画。
日本出身のゴジラとアメリカ出身のコングが、（スポンサーの都合で）香港で激突する。
しかし、前作「キング・オブ・モンスターズ」（KOM）ほど感動しないのは何故だろうか。
今回のゴジラもコングも「モンスターバース」シリーズのゴジラやコングであって、オリジナルのそれではない。
KOMは東宝怪獣や伊福部音楽でオリジナルファンへの熱いオマージュを見せてくれた。
コングも、ストーリー自体はオリジナルと異なるものの、髑髏島の生態やスカルクロウラーなどはオリジナルへのオマージュだった。
こういう、オッさん向けのファンサービスがないため、乗れないのかもしれない。
モンスターバースシリーズは、残念ながらまだファンたちの意識にそこまで根付いていない。
少なくとも4作目のいま、レガシーありきのファン作品でしかない。オマージュ抜きにしたら途端に味気なくなってしまった。
ストーリーは大した内容はないのだが、アクション映画なのでそれ自体はいい。
むしろ中途半端にややこしいストーリーのせいで、どうでもいいシーンが多過ぎる。
大体、人間キャラが多すぎる。前作人物の再登場は邪魔でしかない。
人間パートはシリーズを繋ぐモナークのレギュラーメンバーを活躍させればいいのだが、前作でリストラ済みである。
と、軽く腐してはみるものの、よく出来た怪獣プロレス映画なのは間違いない。
ゴジラとコングで安易に引き分けにしなかったところは好感。その後、しっかりフォローもしているし。
こういうポップコーンムービーは映画館で観るに限る。コロナ禍の今だからこそ、映画館で観よう。
