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ゴジラvsコングのmitzのレビュー・感想・評価

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)
3.0
大怪獣祭。前作「キングオブモンスターズ」からいよいよ今作は他団体との交流戦。プロレス史で例えるなら「武藤敬司 対 高田延彦(1995) 」です。
前半は相変わらずの薄っぺらいヒューマンドラマとフリとしてそれぞれのモンスターの相関性の説明。そこからはそれまでの時間が無意味なほど、ただただモンスターたちが大暴れするだけです。
この作品の素晴らしいのは、最先端の映像技術を多用しながらも「怪獣映画」としての立ち位置を崩さず、ゴジラにもキングコングにも「着ぐるみ感」があることです。その反面、動き以上に表情や仕草までの擬人化は留まることを知らず、今にも台詞を発する勢いです。
最終的には蛇蝎の如く対立していたモンスターたちが共通の敵の出現により共闘する様はまるでWWE。「ストーンコールド vs トリプルH」に割って入るマクマホン。要は前述の通りプロレスそのものです。
エンターテイメントとして結実しているものの、東宝映画「ゴジラ」は「Godzilla」となりハリウッドに奪われてしまいました。庵野秀明はウルトラマンでも仮面ライダーでもなく、直ちに「シン・キングコング」を制作するべきです。
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