たた

ゴジラvsコングのたたのレビュー・感想・評価

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)
3.8
なんだ小栗旬はわざわざハリウッドまで白目剥きに行ったのか…

・・・

おもしろかったなー、怪獣バトルの決定版!シリーズ無視してこれだけ観ても十分楽しめます。いやむしろ、これだけを観ることをオススメします、でも言い過ぎじゃないかも。

この手の作品でよく言われるのが人間ドラマ不要論ですが、
格闘ゲームではないので(いや格闘ゲームですら最低限は)キャラの背景が必要です。戦う理由が必要です。
設定が、物語が、説明が、説得力が、必要になってきます。

そのために、神話だの地球空洞説だの、超巨大企業の陰謀だのを、脚本に絡めてくるわけですが…
その辺りを掘り下げることがこの作品を作る目的ではないし、観る目的でもないのです。
かといって中途半端に風呂敷広げちゃうと、収拾がつかなくてツマラナイものになります。難しいところですねー。



ゴジラとコングはフルCGだと思われます。
ゴジラと言えば過去作の大半は着ぐるみ。スーツアクトは日本の特撮文化を象徴するもので、ゴジラはその代表的な存在です。
一方のコングは、驚くべき技術とセンスで実在する生物だと信じる人もいたと言われるほど完成されたコマ撮りフィルムとして、世に出てきました。
2つの特撮手法を代表するような両雄が最新最強のCGで大暴れする姿!何だか感慨深いものがあります。



個人的な好みの問題かもですが、怪獣もメカもデカ過ぎないですか?あんなにデカくする必要あるんだろうか。
大きいものは動きが鈍くなきゃいけないです。怪獣着ぐるみ特撮なんかはスロー再生で巨大さと鈍重さを表現します。

パシフィックリムでも同じこと思ったし、実際この映画、パシフィックリムを連想する展開もあるわけですけど、
生き物はともかく、バカでかいメカが素早く動くのってかなり大変だと思うのです。

動力源、動力が末端に伝わるまでの時間、重量を抱えながら速度も保つ莫大なエネルギー、間接部の強度…、いや知識はまったくないですけど、工事現場の重機を少し見ただけでも「素早く動く巨大ロボット」が如何に現実的でないかを思い知らされます。

まあ面白かったのでそういうツッコミは置いといて、

オリジナルのキングコング、2004年のキングコング、両方であった名場面ですが、恐竜との格闘で相手の上アゴと下アゴをバッキバキに裂いて破壊したあと、ほんとに死んだかどうかを、下アゴをぱくぱくさせて確かめるんですね。
で勝利を確信して初めて、ドラミングで勝ち誇るという。コングの強さや野生としての執拗さや用心深さが、丁寧に描かれた名場面です。
これ今回もやって欲しかったなー。
ゴジラに対してやるわけにはいかないので、メカなアイツにでもぜひやって欲しかった!
たた

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