大傑作映画キングスマンの2作目
良かったのは開始直後に始まるカーチェイスシーンに代表される、やたら動きがハッキリと見えるアクション。
本作の特徴としては前作よりもおふざけ多めで、エルトンジョンの件は特に笑えた。
以下若干ネタバレ含みます。
しかし、前作の良さの一つだった登場人物のキャラを絵的に描いてみせる面白さと、テンポの良さを両立させた脚本の巧妙さがほとんど全く失われている。
新キャラとして、特にチャニングテイタム演じるテキーラは登場シーンは悪くなかったもののその後ほとんど出てこず、物語上の必要性を全く感じません。
今回は強そうな悪役がほとんどいません。
チャーリーについてはキングスマンの試験で落第してる時点でちょっと頼りないし。
ウィスキーについても、プロのナンパ師を気取っといて素人のエグジーに負けたり、陰謀に気づかれて撃たれたり、最初から最後まで魅力が全く分かりません。だからその後取って付けたような理由で裏切り物ヴィランとして浮上しても全然怖くねぇから!!
しかもマーリンの扱いは酷くないか…
これまた唐突に取って付けたようなシーンでした。
そういう感動の押し売りっていうか…そういう物を付け足したかっただけにしか思えません…
そんなこんなで悪質な蛇足が多い。
感動するはずの場面でもしっかり描けてないから薄っぺらく感じてしまう…等。
やりたい放題の悪い例ではなかろうか…
続編を作ることへのマシューボーンなりの反抗なのだろうか…とか勘ぐってしまいました。
それから個人的にはガラハッドが都合良く生きていたっていうのはあんまりでした。
アクション映画にありがちな主人公は死なないという安心感をブチ破った前作の功績を台無しにしてると思います。
つまり、これからは傑作だった前作を見返してもそのシーンでどうせ生きてるのだから…という考えを起こさせてしまうという点で、今作は前作よりも悪いだけでなく足を引っ張っているとも言えると思う。
どうしたマシューボーン…