えりみ

ケンとカズのえりみのレビュー・感想・評価

ケンとカズ(2015年製作の映画)
4.5
ユーロスペースで。
韓国ノワール好きなそこのアナタ、
「なんでこの感じが邦画で出来へんのやろ」とイライラしたことのある私みたいな人、
千葉県市川市近辺にお住まいの方、
監督もキャストも無名ですが、おススメです♪
ジャケットに映ってるのがメインキャストなんですけど、
千葉の山崎まさよしとKREVAって感じ(失礼)でいいカオしてるでしょ。
2人ともミュージシャンやなくて闇稼業の役なんですけどw
あ、劇中に笑いは一切ありません(英国で上映した時には笑いが起きたそうですが謎)。

以下、
僅かながら本作の宣伝になればと書き連ねます。
レビューは菊地成孔の『ケンとカズ』評(リアルサウンド)が良かったです(^^)

総制作費200万、撮影に1ヶ月あまりかけ追撮もやり、編集に2年以上かかった(゚〇゚;)マ、マジ...というこの作品。
そりゃ車も炎上しなけりゃ
派手なクラブシーンもないし
総身彫りの刺青も出てきません。
チャカなんてとんでもない!
なんならエロもありません。

代わりに炙り屋(クレジットにそう出てた気がする)とか
金の洗い方とか
シャブ売りの日常が出てきます。
取引の量が微妙に多い(大きい)んで
ちょっと怖くなります、小売ちゃうの?

私は市川に行った事もなく
隣の松戸を「喧嘩弱ぇ」とdisるのを聞いて「おい大丈夫か!?」とビビる程度の土地勘しか持ち合わせてないんで、
実際のところは分かりませんが何ともリアルな匂いをずっと感じます。
白銀本気の舞台は船橋がモデルでしたっけ。

とにかく閉塞感と緊張感がずっと続きます。ストーリー展開は至って王道なのに。
音楽がいいです、メジャーな曲使ってるわけやないのに(オリジナルでしょうか)。
無駄なシーンがないです、20代で初長編作なのに中だるみ無し。
暴力シーンも当然あるんですが
特殊メイクもいい感じです、
クレジットでは担当1人だった気が。

メインは当然ながら
どのキャストも役にハマり過ぎです!
知ってる人誰もおれへんのに(テル役の子だけは見たことあるような気がする)。
飄々としたヤクザの組長もイカしてましたが、ボディガード?のホモっぽい人の目が特に怖かったです(><)
これ以上書くと面白くなくなっちゃいますね(--;)


100席に満たないとはいえ
公開初日でもないのに私が観た回はほぼ満席でした。
上映後に出演者のサプライズ登壇があったりして(皆驚きすぎて盛り上がりには欠けましたが(^^;)観に行ってよかったです。
ヒットして上映館数が増えるといいなぁ~
フィリピンの映画祭では400席の劇場満席にしたんですってよ!

後々「オレこの作品、劇場で観たで!生ケンみたでっ!!」って自慢したいなぁ~
今回の長編「ケンとカズ」は2011年に制作された短編があり
youtubeにアップされてたんですが
「ここからあそこまでブラッシュアップしたんだぁ~」と感心してしまいました。
本作を観てからご覧になったほうがいいと思います。


まさかWOWOWで放送されるとは(゚∀゚)
家のTVでみなおしても良かったです♪
編集が丁寧やなぁ、と。アクションの繋ぎ方が上手に感じます。
ロケーションもやっぱ雰囲気あってええよなぁ。
役者は藤原季節がよかったです。
取れた奥歯、監督の親知らずだとか(・・;)
ポスターもいいなぁ。
えりみ

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