公開時にタイミングが合わず
各方面から高評価の声を聞き
楽しみにしていた今作であったが
同時期の同種作品「孤高の遠吠え」がイマイチに感じた私には半信半疑で少し躊躇していた
腐れ縁的につるむ二人の男
整備士として働きながら
薬物の売人としての裏の顔を持ち
暴力沙汰も日常茶飯事だが
それぞれの家庭環境の変化により
二人の関係にもズレが生じだす
実際にありそうなストーリーに違和感は感じられず
カズが母の首に手をかけた時に
制止しない姉の表情と視線には戦慄したし
とにかく各キャラ皆の顔付きや雰囲気が良く
低予算であろうと思うが工夫や努力で
記憶に残るエンターテイメント作品に仕上げる力量はセンスを感じ
次作が楽しみに思えた
カズ(毎熊克哉)のチンピラ感や
常に睨み付ける表情は
「息もできない」主演の「ヤン・イクチュン」が連想され
またケン(カトウシンスケ)についても撫で肩で物腰優しそうな佇まいや
根は優しい感じが滲み出し
ツレを見捨てられず
真面目に生きる事を望む
彼女の間での板挟みに苦悩する人間味は適役であった
少し「山崎まさよし」に似ていて憎めない…
またヤクザや敵対する売人達もそれぞれ同様に顔・雰囲気がイイ
少し残念に思えたのが音楽で
そのシーンを盛り上げる様に
登場人物の心境を表そうとし過ぎみたいで少しだけ耳障りに感じ
皆の顔面力・演技力でカバーできるのに…
と少し勿体なく感じられた
