りょう

走れ、絶望に追いつかれない速さでのりょうのレビュー・感想・評価

3.8
「息をひそめて」を見てから、中川龍太郎監督の作品に興味を持ち、鑑賞。
美しい映像と控えめなセリフ数、思いに浸ることができる音楽。静かに時を過ごしたい時にとても心地よい。

答えを確かめようもない悲しい出来事があったとしたら、どう消化したらいいんだろうか?漣がそうしたように、それでも何か糸口を見つけようと足掻くことが、消化につながるだろうか。結局消化するのは自分だから、気付けば自分自身の問題になってる。薫が飛び降りた崖に行ってみたり、薫が最後に描いた初恋の女性を尋ねてみたり。

よくよく考えてみると人間関係においてほとんどが、本当は確かめようのないことばっかりなんだな。それこそ絶望に追いつかれないスピードで走って、ごまかして、過ごさないといけないのかな。

皆さんのレビューと同じく、泣きながら飯を食うシーンがよかった。ごはんをたべる、食事するとかじゃなくて、飯を食う!って感じ。飯を食うことは生きる、生きたいってことだ。仲野太賀ってすごい役者だな。そういえば桐島、部活やめるってよにも出てたんだな。

朝焼けとシガーロスみたいな音楽がとても印象的でした。
りょう

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