Tatsu

ハードコアのTatsuのレビュー・感想・評価

ハードコア(2015年製作の映画)
3.0
立川の極爆で鑑賞。基本的には面白かった。一人称視点でできる限界を見た映画だった。

多分この映画、相当ギリギリのところを保ってる映画だと思う。まず、この一人称視点だと、どうしても画面がブレブレになって、しっかり「画」としてキマる場面が少ない。故に印象に残るシークエンスも無くなるし、話自体もゲーム的話運びでかなり無理があると思う。

一番この撮り方の弱点だなと思ったのは視点が限定されてしまうこと。主人公が見てるところしかもちろん映んないので、画面に余裕もないし、勿論凝った視点が映んない。これらの理由で、この一人称視点は完全に映画として弱くする、なんならどうしても中身が薄くなってしまう撮り方なんだと思う。

ただこの映画、そう考えるとこの撮り方でよくここまでやったなという出来。予想以上のバイオレンス、音楽の上げ方、自分を見つめ直す主人公を演出するのに、ここぞと言う時に「顔」を映すなど、しっかりおさえるところはおさえてる。尺も勿論長すぎない。これ以上やったら多分飽きるんだろうな。

あと、今回はとにかくシャルトコプリーが最高すぎた。何人もシャルトコプリーが出て来て、ミュージカル風に歌い繋いでくとこは爆笑。

ということで、この撮り方でやれる限り最大限やった映画だと思った。これが限界だろうなー。言うなれば50点満点で50点みたいな映画。この撮り方、映画に向いてないと思うよ。
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