一人旅

ダッジ・シティの一人旅のレビュー・感想・評価

ダッジ・シティ(1959年製作の映画)
3.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
ジョセフ・M・ニューマン監督作。

町を牛耳る悪徳保安官に立ち向かっていく男の姿を描いた西部劇。

アメリカ西部開拓時代の実在のガンマン:バット・マスターソン(1856-1921)を主人公とした西部劇で、カンザス州ダッジ・シティを舞台に、殺された兄の遺志を継いで町の保安官に立候補した主人公が、現職の保安官でありながらヤクザ的なやり方で町を牛耳っている非道な男に毅然と立ち向かっていく様子を描いています。

実在のガンマンを主役に採用した作品ですが、描かれる物語はダニエル・B・ウルマンの創作によるもので、勧善懲悪をテーマとしたスタンダードな西部劇となっています。兄を殺した刺客&悪徳保安官への復讐の行方を見つめた作劇に、亡き兄の婚約者の女と酒場経営者の女という二人のヒロインを相手とした主人公のロマンスを絡めて描いた作品で、片方の女を振った直後にもう片方の女と結ばれるという急ぎ足な恋愛模様は、80分という短めの上映時間の都合もあって仕方がないのかもしれません。

主演のジョエル・マクリーが漢の渋さを充満させた燻し銀の演技を魅せていて、その風貌はどことなくジョン・ウェインを連想させます。また、ジュリー・アダムスとナンシー・ゲイツが清純派vs野性派という好対照なWヒロインを持ち味を活かして好演しています。
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