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暴力教室'88のHKのレビュー・感想・評価

暴力教室'88(1987年製作の映画)
2.6
俺にとって、ワタナベといえばケンでなくゲディ・ワタナベであるように、ベルーシといえば伝説のあの男じゃなくその弟のジェームズであり続ける。古の映画にあやかって付けられた邦題だけど、原題は『THE PRINCIPAL』で校長。カミさん寝取られてヤケ酒、からの大暴れ。そんな不良教師ベルーシに丁度いい赴任先があるという。しかも役職は、校長!ということで愛車のバイクで乗り付けたらそこはワルの吹き溜まりだった。なんとかする気もなかったが、何度言ってもカミさんが戻らないことに逆ギレして生徒を更生させようと思い至る。暴力で!座れ、オンドレら!当然反撃に遭い、バイクもボロボロに…。直しとけ!と言った相手はいじめられっ子のはずで、要するにベルーシも同じ穴のムジナなんだがそんなの関係ねえ。いじめられっ子が健気に直したバイクには“校長”のカッティングで同じのがメットにも。校長は再びバイクに跨り、バット片手にクソどもを追い回すのだった…てな映画が面白くないワケないだろ。こういうものを観ていると、作家がどーしたとかしたり顔で語ってるシネフィルがとんでもなくくだらない存在に思えて痛快。映画はそもそもなんのためにあるのか教えてくれるのだ、この教室は。
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