たた

バジュランギおじさんと、小さな迷子のたたのレビュー・感想・評価

4.7
ああああ、よかったよー…
観てる間ずーっと、ニッコニコしてるかうるうるしてるかのどっちかでした。

ひとりの一般人の行動が、本当に世界を変えるかもしれない。そう思わせてくれる力を持った映画。若い人に観てほしいです。

女の子のダメだこりゃポーズかわいいなあ、流行れ。

あらすじ。
迷子を保護したから親御さんのもとに届けてあげよう!終わり。

↑これだけのことですよ。
これだけのことが、国、時代、文化、愛国心、宗教、言葉、人間性、情勢…によって、こんな壮大な胸熱人情劇になるとは。

外国のことなのでどうしても切実な実感には至らないけど、インドとパキスタンが何かしらわちゃわちゃと良くない関係なのはわかります。
普通に行き来するだけでも楽じゃないのに、愚直でバカ正直なだけのおじさんが、口の利けない外国の異教徒の子供を連れて不法入国。
そして不法入国なのに正々堂々という清々しいほどの矛盾。
おじさんの誠実さと正直さが、決意と信念と信心が、そして愛が、出会う人々の心を動かしていきます。

バスのシーン好き。車掌さんも乗客も、警察に知らんぷりするんだ。(殺人容疑で追われてるDr.天馬を街の人全員が知らんぷりするモンスターのあれな感じ)

記者さんが最高によいですね。漫然と小ネタを追ってた日々がおじさんとの出会いで変わり、最初は警察に売ろうと思ってたおじさんの愚直さに感化されて、くすぶってた記者魂が目覚めていく。「伝えるのは憎しみじゃなくて愛だ」
おじさんにとっても記者さんとの出会いが大きかった。この出会いと相乗効果がお話の肝でもある。

たいぶ涙もろくなってきた年頃なので、終盤の展開は周りに人がいなかったら大泣きしたかも。
こういう映画が好きなお母ちゃんに観せたかったなあ。あの場面やあの場面で泣いたり笑ったりハラハラしたりするリアクションが目に浮かぶ。
たた

たた