メル

バジュランギおじさんと、小さな迷子のメルのレビュー・感想・評価

4.2
いかえもんさんが勧めてくれたインド映画が、ラッキーなことにごく近場の映画館に来ていたので早速観てきました。

インドとパキスタンはイギリスから独立した後に何度か紛争を繰り返していて、今でも国民の間にはその傷跡が深く残っている。

インドで迷子になっていた口のきけない少女を保護した男バジュランギ、しかしその少女がパキスタン人だと判明した途端に状況は一変する。

大使館も警察も相手にしてくれず、男は自分ひとりでパスポートもビザも持たずに敵国とも言えるパキスタンへ少女を送り届けると決意する。

ストーリーはシンプルで王道ではあるけど、オープニングから雄大なカシミール地方の山々の雪景色が見られるし、イスラム教とヒンドゥ教の食事の違い、未だに横行する詐欺まがいの人身売買と公務員の賄賂要求なども興味深い。

お得意のダンスと歌も今回は何だかよく合っていたし、極楽まで走って行きそうな派手派手なバスも笑えたし、チョットした旅行気分を味わえた。
そして子役の少女の表情が素晴らしかった。

IT先進国のインドだけに、TVよりもネットの影響力が大きいと実感。

この作品がインドでも大ヒットしたという事は国民も平和を望んでいるはず。
しかし少し前にモディ首相がカシミール地方の自治権剥奪を決定した事でデリーでも学生のデモが勃発したというニュース記事を読んだ。やはり残念。

いかえもんさん!素敵な作品のご紹介有難うございました❣️
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