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バーバリアンズ セルビアの若きまなざしのbluemercenaryのレビュー・感想・評価

4.0
舞台は一時世界を敵に回した国家セルビア。
戦争に圧倒的な悪者なんてなくて、セルビアにはセルビアの理が有る。
独裁者がいて過剰な戦争犯罪があったのは事実。
だけど外交下手も加わって、一人悪者になったのも事実。

ルカにもルカなりの苦悩がある。
基本不器用な性格で周囲と上手く折り合いをつけられない。
所詮は子供で術なんてある訳がない。



何処か重なるセルビアとルカ。
そこは監督が割と意図した演出だと思う。
国家と個の違いあれども、疎外の形を作り出す領域に向かって歩いていく傾向と云うのは、その周辺環境は当然あるんだけれど、そこにプラス要因としての"性(さが)""DNA"はあるものなのかな。―――ちょっと語る言葉が見つからないんだけど。



経済制裁は解除されたものの難民流入して国家も若者も貧しく仕事はない。
夢とか理想を語りたい。
閉塞感を打破したい。
自身が変わらないと何も変わらない。
決めるのは己。

そういうメッセージなんだと思うけど、「結局、何も変わらなかった」・・・・・この先が怖い。
ここはセルビアに限ったことではないけど。
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