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牝猫たちの夜のkossのレビュー・感想・評価

牝猫たちの夜(1972年製作の映画)
3.8
ラストの新宿西口の早朝の散水車、ビルのシャッターの上昇のもたらす高揚感。映画的な幸福の瞬間に立ち会える。新宿をこんなふうに撮ったのは田中登だけだろう。

トルコ嬢の生活と夢、トルコ嬢とゲイ、ゲイとトルコ嬢のセックス、馴染み客、ヒモ。貯蓄するが銀行員に騙されるトルコ嬢、馴染み客の近くに住むと決めるトルコ嬢。グレゴリオ聖歌が流れる中のセックス。

吉澤健のキャベツ食い(パン食いならぬ)、サイコロ、のぞき見、高笑い。
水、傘、投身自殺、都電の線路跡(ロマンポルノに度々登場)、ビルの屋上、上昇と降下。

田中登は初期から明らかに才能がきらめいている。
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