りっく

牝猫たちの夜のりっくのレビュー・感想・評価

牝猫たちの夜(1972年製作の映画)
4.0
セックス幻想、情緒的結びつきがない関係性。わたしの体を使いなさい。わたしを自由に抱きなさい。でも、わたしはわたし。あなたはあなた。心と体は別々であり、個々は個々として依存することなく、それぞれが独立している。そんな関係性を見事に捉える。

投身自殺してしまう同性愛者の青年。彼がビニール傘に置き換えられ、ゆっくりと漂い落ちる。新宿のビル前でだらしなく眠りこける男を置いたまま、女は開店のシャッターの音に送られ消えていく。リアルかつシュールな演出が、性風俗を描きながら、男たちの性幻想に痛烈な一撃を与える。
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