映画武士道

恋するインターン 現場からは以上です!の映画武士道のレビュー・感想・評価

3.1
結論から言うとややアリの作品。
恋するインターン~現場からは以上です~というお題なのでマスコミ系の記者の恋愛もの。かと思ってみたらほぼ恋愛要素はないです。
一応主人公はカメラマンの彼氏がいますがストーリーにほとんど絡んできません。

実質中身はインターン(見習い仮採用中)の新人記者の奮闘記です。
主人公はマスコミを志望する女の子。学校を卒業して就職できたのは、二流の新聞社(日本で言うとスポーツ新聞な感じ?マスコミ業界では笑いものの会社らしく会社名を言うだけで周りから笑われる描写)。
しかも配属されたのはその中でも一番やばそうな部長がいる芸能部だった・・・!
というストーリー。
その部長がいつも怒鳴っている。新人にきちんと指示をしないくせに怒りまくる。人格否定してくる。二言目には「もういい・・・お前はもう二度と出社してくるな」と言ってくる。さらにはスクープを飛ばすためには捏造記事も当たり前!というめちゃくちゃな部長。
仕事内容も休みがほとんどないのが芸能部。(パパラッチしないといけないので芸能人の監視で休む暇などない)めちゃくちゃきつい。
取材先の韓国芸能界もまあ、怖いところ。タレントのスキャンダルを隠すために偽のスキャンダルをリークしてくるようなところ。もちろん記者に対する買収攻勢もあります。
捏造記事を書いてタレントを引退に追い込んでも平気な顔をしてるような連中ばかり。
入社早々もう辞めようかな・・・と思い始める主人公。
ですが現場で出会った学校時代の先輩(マスコミ他社の女記者。入院してる芸能人の取材のために自分もわざと複雑骨折して入院するようなことをしているタフな人)のおかげで主人公はインターン中にも関わらず大物タレントのスクープ記事をゲットする!
入社早々スクープ記事をとばした主人公。会社での扱いもぐんとよくなりますが、韓国芸能界の闇。そして韓国マスコミ界の闇に深く足を踏み入れていくことになるのです・・・


もう一人の主人公と言ってもいいのが怖かった部長。
めちゃくちゃ怖い人で捏造記事を平気で書くクズ記者と言われる人なんですが、スクープ記事を飛ばして売上的に会社を何度も救ってる人。一見部下に厳しいですが、実は部下を一生懸命守っている人(悪い記事を書いてクビになりそうになった記者を守ったりしてる。やめちゃった記者をなんだかんだで引き止め、やめちゃった後残されたデスクを悲しげに見つめる描写)。部長が怒りまくってるのもスクープ記事を捏造したり汚い手を使ってまでも飛ばそうとしているのは売り上げが傾いているために記者のリストラの計画があり、それを止めようと必死になっているため。

敵役と言っていいのは韓国芸能事務所の女社長。
タレントを食い物にしてるような人。
ドル箱タレントが独立しようとしているのであの手この手を使って阻止しようとしている。
主人公が最初のスクープ記事をあげたタレントの事務所社長。
捏造情報で芸能記者の主人公や部長を使って独立しようとしているタレントを潰そうとしている。

スクープを飛ばすために、しかも捏造の情報で1人のタレントの芸能人生を終わらせていいのか・・・葛藤する主人公。
そんな中で部長は会社の売り上げを伸ばすためリストラを回避するためにタレントを潰す捏造記事を書いてしまい、そのタレントはショックで車の大事故を起こして重傷を負ってしまう。

主人公はこんなんじゃいけない!みたいな感じでタレントを救うために動き出す・・・。
というところでクライマックスです。

上記でも書きましたが基本的内容は新人女性の職場奮闘記です。
韓国芸能界の闇。そしてその芸能界の周りをうろついている芸能記者たち。その中に放り込まれたちょっと正義感強めの女の子が現実に立ち向かっていく・・・という感じ。
マスコミの実情(かなり厳しくなってきている)とか芸能事務所の闇(所属タレントといろいろ問題を起こしているのが話題になっていますね)がどれほど現実に近いかはわかりませんが垣間見える作品となっています。

個人的には面白いか?と言われたらまあそれなりという感じ。
部長のキャラが面白かった感だけですかね。
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