ホリグチ

わたしの坊やのホリグチのレビュー・感想・評価

わたしの坊や(2015年製作の映画)
3.5
世界第4位の面積を持っていたアラル海の消滅。背景について詳しくは知らず、観終わって情報を調べたあとのほうが、より映画の衝撃が強く跳ね返ってくる。
何もない干からびた荒野に取り残された、錆びだらけの廃船。もし「その場所がかつて湖だった」と言われれば、誰もが冗談にしか聞こえないだろう。人間は、地球の環境をこれほど変えることができる。
環境の変化が人心をも荒廃させる悲しい復讐劇。取り残された廃船は少年を、消滅したアラル海は少年の亡くなった母親を象徴するようだ。
少年の内側にある母との思い出と常世に咲く花の美しさ。
ホリグチ

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