オスカー・ワイルドの傑作戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」(1892)を渡米2年目のルビッチ監督がサイレントで映画化。
19世紀末ロンドン。上流階級のウィンダミア卿は愛する妻マーガレット(メイ・マカヴ…
ロンドンの社交界デビューを飾ったウィンダミア卿婦人。それを眩しそうに見つめるアーリン夫人は彼女の実の母であるが、名乗れない。そして娘が自分と同じ過ちを犯そうとしているのをなんとか止めようとする。椅子…
>>続きを読む【サイレントならではの楽しみ】
サイレント映画らしく、各登場人物の表情や動作が豊かで、見る楽しみがぎっしり詰まった作りとなっている。ただし、そうは言っても話し言葉が欠けているので、同じ場所で同じ登…
会話劇をサイレントでやってしまっているので会話の大半を見ている人は雰囲気などで想像するしかないのだが、そんな台詞の無い漫画の吹き出し状態が延々と続くので無音のメディアと疎遠になっている現代人にとって…
>>続きを読むルビッチ×オスカー・ワイルド
競馬場では、双眼鏡がアイリーン・リッチをあらゆる角度から舐め回すように観察する。長い視線劇が続いたあと、唐突に競走馬がスタートして今更どうでもいいと思った。案の定、ゴ…
ルビッチお得意の三角関係に、ドアを使った演出。演劇に疎いからオスカー・ワイルドの戯曲というのも、たしかによくできた話だなあと思ったくらい。扇はわかるにしても葉巻とかは流石に映画オリジナルだろうか。プ…
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