ノラネコの呑んで観るシネマ

コインロッカーの女のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

コインロッカーの女(2015年製作の映画)
4.5
韓国からまたまた凄い新人監督が出てきた。
しかも原作ものじゃなく、自身のオリジナル脚本なんだよなあ。
コインロッカーベイビーとして生まれ、華僑系の裏社会で育った女と「お母さん」と呼ばれる組織の女ボスとの宿命的葛藤の物語。
奇妙な均衡を保っていた疑似家族は、主人公と一人の青年との出会いによって急速に崩壊する。
ある意味もう一つの「新しき世界」であり「スカイフォール」であり「アニマルキングダム」なのだが、主人公が女性である事、三代に渡り継承される母系の物語である事が未見性に繋がる。
まあ韓国ノワールの例に漏れず、めちゃめちゃハードで容赦ないのだけど、後味は悪くない。
来年2月に本公開が決まったそうで、是非もう一回観たい。
その位物語にも映像にも力がある。

ブログ記事:
http://noraneko22.blog29.fc2.com/blog-entry-898.html