ハッピーエンドだから多幸感なんだけど、でも後ろ髪つかまれる。
ラストのヘリコプターの不穏感もそうだし、そもそも彼らが背負っているものの空白が大きすぎて、本当はなにも晴れてないのではないか、と思ってしまう。
それをもハッピーエンドに見せれる妙。
震災後を、最短経路な設定と、的確な演出で描いてて、終盤、答えあわせのように出される「2014.03.11」に、やっぱそうだったか、、と射抜かれる。寧ろその字幕が、とてつもない暴力にも感じた。
ほぼほぼ劇伴が流れてるけど、その補いが自然過ぎるし(本当は可笑しい音なのに)、直接的な表現はないのに、官能的に映える吉永淳への演出は輝きすぎてて、魔法のような映画でした。
それと、
字幕表現は客観的で、だからこそ、その言葉は、吉永淳だけじゃなく、瀬戸康史にもかかっているのかと思いました。
