ゆきゆき

ヨーヨーのゆきゆきのレビュー・感想・評価

ヨーヨー(1965年製作の映画)
4.0
『ピエール・エテックス レトロスペクティブ』で鑑賞。

単純にコメディ映画として秀逸ですね。効果音や動きで笑わせるバカバカしさ。くだらないけれどしっかり計算されたものであるだろうし、この辺り本当に頭がいいんでしょうね。また移り変わる時代をサイレント、トーキー、テレビとメディアの違いで演出ごと変えてしまうアイデアは64年当時としては画期的だったんでしょう。風刺やパロディをも盛り込んで、見ていてずっと飽きさせません。

コメディ的な話である一方で、人生のペーソスを感じさせる終盤。ヨーヨーにとっては思い出の父親の屋敷を復興させたかっただけなのであるが、思い人とは離れ、両親にも去られてしまう結果はあまりにも残酷すぎる。ゾウに乗ったヨーヨーが池に進むラストは自殺のメタファーか。個人的にはクラウンとして新たに生まれ変わる続きがあると思いたい。
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