サイレントからトーキー、TVへ。戦前から世界恐慌を経て現代へ。キートン、チャップリン、ジャン・ヴィゴ、フェリーニ、そして自身の人生をも飲み込んで親子２世代、ギミック、オマージュ満載の怒涛の98分。幼少期に繋がるラストまで実にお見事。
（余談）『スリ』に出ていた（手先が器用という理由らしい）とか知らなくてDVDを見返したところ詳細な解説から本物の元スリの奇術師を起用していた事も知りその人物の映像特典もあったりで紀伊國屋版に恐れ入った。確かにあの3人のピックポケット・シーンはなかなかに真に迫るものがあった。観てないけどルイ・マルの『パリの大泥棒』でもスリ役で出ていたらしい。
