これは・・・
タイトルに騙されてはいけません。
ミステリアスかつ、心の隙間に忍び込んであなたに悪夢を見させる一本です・・・
実に怖く、蜘蛛の巣のように張り巡らされて、少しでも動けば血が噴き出すような仕組みにうならされてしまいました。
主要な出演者はほぼ3名、に物語のキーになる少女1名。
人を愛することはとても難しい、自らのエゴで相手を愛することはこんな風に悲しい結末を生むものなのでしょうね。
比喩や寓話などの挿入も多いように思えましたし、はっきりと語らない、撮らないという部分に監督自身の美学が見え隠れしたり、それを奥ゆかしさという日本文化に捉えると、彼の日本通というのも頷けるものがありました。
日本文化の影響に目が行きがちですが、実際は実に組み立てのしっかりしたノワールでした。
最後のあのシーン、白が黒に変わる瞬間・・・
あっと、息をのみながら、黒蜥蜴のED、うーん、一本取られました。
まずはこの迷宮にはまってみませんか。す