脳内金魚

マジカル・ガールの脳内金魚のネタバレレビュー・内容・結末

マジカル・ガール(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

しばしば「トラウマになった映画」でタイトルが挙がり気になってはいた。今回、アマプラでレンタルが安かったのと気になっている『マンティコア』と同じ監督と言うことで視聴。

実はあらすじをきちんと読んでおらず、サイコホラー的なものを想像していたのだが、まったく違った。
以前、スペインの失業率は高いと聞いたことがあるが、教師ですら失業する社会にビックリした。スペインの医療・保険制度は知らないが、定期的な治療が必要な娘を抱え、半年も職が見つからないのはしんどいだろうなと、想像に難くはない。そこに、自分の死期を悟ることが出来るだけの年齢の子供が切ない。
家長であり、失業して物質的な面で苦労させているけに、余計に物質的な面で娘を満たそうとする父と、その父の思いも恐らく理解しつつも、ただ最期の時間を一緒にそばで過ごしてほしい娘のすれ違いが悲しく、だからこそラストが確かに救われない。おまけに、バルバラもダミアンも救われているわけではないので、余計にアリシアが殺されなきゃいけなかったのかって思う。

まぁ、「トラウマ植え付ける映画」としては十分及第点。
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