等身大のヤクザの姿を追ったドキュメンタリー。どこかおちゃめで、ちょっとこわくて、悩んでいて。その姿は僕らと変わらない人間そのもの。
なのに、次第にあきらかになってくるのは、彼らはいちじるしく人権が制限されているということ。
ヤクザを排除したいから、権利を制限する。制限されたものはほかに行くあてがないから、ヤクザになる。ヤクザを規制する制度がヤクザを再生産しているという皮肉に気づかされる。
ヤクザの生活や警察の横暴に、ためらいながらも足を踏み込んでいく制作スタッフもすごい。
ジャーナリズムは、東海テレビのドキュメンタリーのなかにまだ生き残っている。