コメディとしては疑問符も当時の雰囲気に味
昭和モノクロ映画で外れることはまずないが、本作は今一つ。
コメディも何作か視聴済みで、いやなかなかどうしてほっこりさせられる作品ばかり。しかし、本作は全て上滑りという感じ。
とはいえ厳しく糾弾するような性格のものでもなく、当時の雰囲気を知る上で貴重な文化遺産。
俳優陣の見どころはやはり山口淑子さんということになるだろうか。
決して好みのタイプというわけではないがやはり綺麗な方であり、魅力あふれる彼女がこんなコメディにも挑んでいたことに驚かされた。
当時の役者格付けはわからないが、佐分利信さんなんて結構一線級の俳優だったと思うので、揃っての出演ということは本作が決してB級として作られたものでないのは間違いないだろう。
強いてユニークさを見出すなら女中役かもしれないが、明らかな職業蔑視、容姿からかいなど現代基準からすればもはや笑えない要素なので、その点も厳しいところ。
012005