みぞ

華魁のみぞのネタバレレビュー・内容・結末

華魁(1983年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

谷崎ならそうと言っておいてくれればもっと早くに観たのに!!!!!!!!!
目玉としては本番×谷崎『刺青』×『人面疽』(の劇中劇)+浮世絵春画なので、いずれかに執着があればそれなりに楽しく観られる。
現代における春画はあくまで非ポルノという視点が多いように感じるが、素直に艶本として活用しているのが嬉しかった。キラキラ効果音とモザイクはともかく………

前半の遊郭編(刺青編)においては親王塚貴子さんの良さがまったく出ておらず、肝心の風呂場でさえ圧倒的に地獄太夫が勝っているのが残念。刺青編だからいいのかな?
絵自体は気に入らないが、彫り終えたあとの背中のうねりがまさに原作のそれで美しかった。

後半人面疽編、和洋折衷装およびところどころ菖蒲の英語がおかしいのがわざとか分からないがかえって自然でかわいい。
前半に比べ全くやる気を感じられない濡れ場、件の部分はどうみてもコメディポルノのそれで笑いどころしかないので色んな人にみてほしいが、あまりに他人に勧めにくい。成敗後の陰翳冒涜は前半との対比としてかより一枚絵的なつくり。春画オマージュは何より手指のポージングに感動。ただすべて北斎かどうかは要検証。
『人面疽』はもともと映画脚本として書かれた可能性が高い話だが、当時映画化できなかったのは理想に対する映像技術の未熟さが一因とも。70年経ってもまだ早かったようだ……

覚書:額まっぷたつの伏線、金緑色に光り輝く棒、噛み切らない優しさ、謎液、カワイソジョージ

あとは全編通してモザイク主張強すぎてオモロい。字幕フォントがかわいい。キラキラ効果音オモロすぎる。
みぞ

みぞ