ゑ

ハル・ハートリー短編集のゑのレビュー・感想・評価

ハル・ハートリー短編集(1991年製作の映画)
3.8
surviving Desire
詩的なのに小難しさがなくてユモーアとロマンスを忘れない。世の女性を虜にするのが分かる。
恋する文学教師と女生徒の話。ふたりの浮かれ具合がアホかわいい。
無音ダンスのシーン好き。あみ子の山中監督もこれオマージュしてるみたいな話してたな〜。
終わり方、知るだけでは足りない。いやまじで本当にそう…

theory of achievement
夢か生活かみたいな話。夢に生きれる人はある意味贅沢なんじゃないかと思っていて、最近やっとそういう悩みを持てる自分に後ろめたさを持たなくなってきたなと思う。若い2人のカップルに借りる部屋が見つかるように、どこかで何かには繋がると信じたい。
一文無しは怖いけど退屈な生活はもっと怖い。生活のための教養、生活のための知識、生活のための感動。こんなに面白くないものはない。くだらないの中にある素晴らしさだけを愛せる人間になりて〜〜
この作品のいいところは夢と愛があればどうにでもなるって結論にはないところ。モラトリアム期にある若者が見る将来。でも馬鹿みたいに希望に満ちてるわけじゃない。ちゃんと諦める人もいる。恋愛の力を過信してる人もいない。生活は人それぞれで、なんでもないように交差してる。それがさらりと描かれているのがよかった。

ambition
ジョンFドノヴァンでドランが語る一部の苦しみと似ている。theory of achievementの後にこれはちょっと辛い。共感してくれる人を見つけられない孤独と生活と自分のしたいことにがんじがらめになってる感じ。落とし所を見つけないとまずい、詰んだーてかんじるあの絶望感。
ゑ