あきしげ

血まみれスケバンチェーンソーのあきしげのレビュー・感想・評価

3.0
序盤の全力疾走が中盤で陰りが見えて最後は完全に失速した。

良かった点。

・序盤の心を掴む超展開
・内田理央という初主演
・ぶっ飛んだキャラたち

悪かった点。

・中盤以降に出てくる回想
・終盤の失速が残念すぎる

三家本礼の漫画を実写映画化。
残念ながら知らなかったです。
その為、本作で驚きの連続に。

とにかく、本作は冒頭がすべてです。
これで好き嫌いがハッキリ分かれる。
冒頭の展開で笑えば最後まで面白い。
逆に引いてしまうと最後まで厳しい。
このようにハッキリと分かれる作品。

本作はバカ映画を地でいっている。
真面目にバカをやる典型的な作品。
みんな真剣だがバカをやっている。
これはもの凄く重要な事だと思う。
バカだからって適当じゃダメです。
そこに真剣さがあるから笑えます。

最も輝いていたのは主人公を演じた内田理央。
残念ながらよく知らないが、なかなかでした。
多分、普段は大人しい人だろうが役柄で急変。
実に様々な顔芸を披露してくれる女優魂の方。
これは美人だから許される顔芸だろうと思う。
あとはパンチラならぬフンチラも素晴らしい。
あのワザとらしさは逆にいいと思う演出です。

冒頭で主人公が言う、
「ああ、お前ら、あれだな」
「最近流行の改造死体だな」
ワケが分かりません。

でも、それがいいのです。
この全力疾走がいいです。

ただ、この全力疾走も中盤で衰える。
なぜか普通に回想をしてしまいます。
本作ならぶっ飛んだ演出でやるべき。
それを普通にやるのは逆効果でした。
どうせなら勢いだけでやるべきです。
そうすればテンポは持続したはずだ。

バカ映画としてはもう一歩だった。
一歩間違えれば名作になっていた。

非常に惜しいバカ映画でした。
あきしげ

あきしげ