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サークルのtomtomのレビュー・感想・評価

サークル(2015年製作の映画)
3.4
目を覚ますと、サークル上のゲーム盤の上に立たされていた50人の人達。2分に一人ずつランダムに人がビームに撃たれて殺されていく中、念じることで次の犠牲者は誰か、「投票」することができることに気づく。そこから人種、国籍、性別、倫理的優位性など、ありとあらゆる差別を振りかざして、生き残るべきは誰かを選ぶデスゲームが始まる。

「命の選別」をテーマに、会話劇中心で展開される映画。それぞれの登場人物について十分にバックグラウンドを探る時間的な余裕もない中、ポリティックスやロジックで互いを追い詰めていく泥沼を見せられる嫌な作品であり、単調といえば単調でもある。一方、胸糞の悪い設定の中にも、人間の本質について熟考させられ、倫理的な様々な葛藤が浮き彫りにされる妙味があり、個人的には面白かった。
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