K2

私、違っているかしらのK2のレビュー・感想・評価

私、違っているかしら(1966年製作の映画)
5.0
母の娘への真理を得た情愛と、社会の中に揉まれながら純朴と誠実とを貫く主人公の若さ。そして何より社会におけるしかるべき才能の扱い方に対する見事な洞察! 彼女のような才能と力強さは時に社会や組織との摩擦を生じさせるであろう。しかし、彼女は彼女自身の運命を成就させる活路を、その真の道を、映画の最後において見出したのである!
僕は終始映画に散見されたユーモアに笑わされた。機知に富んでいながら、人間が社会で生きていくことの本質を見せてくれたこの映画は、その埋没したる世間の認知よりも、もっともっと称賛せられるべきではないか!
吉永小百合演じる若い娘の、可憐でいて男勝りとも言えるその力強さに、若い自分の人生を重ね、勇気づけられたものだ。
当時の鷹揚たる若者の空気が、現代の若者である自分の精神にも及んで、若者のあるべき見本を彼女を通して見せられた気がした。
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