Lizettte

さざなみのLizettteのレビュー・感想・評価

さざなみ(2015年製作の映画)
4.0
「仮定の話は嫌いだろう。」過去についての仮定の話をしてしまうと、今の自分や過去の選択が否定されることになってしまう。そもそも過去は変えることはできないのだから無意味なことだとわかっている故に嫌いだとしても、一度その思考に取り憑かれてしまうと最後、今が見えなくなる。それが70歳になっても起こりうる感情であるのかどうかは疑問だが、その時に表面に出るのは戸惑いのみだというのは納得できる。その戸惑いを全て細かな役者の演技で表現したこの作品はまさにタイトル通り人の心に"さざなみ"をもたらすだろう。
Lizettte

Lizettte