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The Red and the Whiteのsonozyのレビュー・感想・評価

The Red and the White(1967年製作の映画)
4.0
ロシア革命期における赤軍(革命側)と白軍(反革命側)の内戦を描くミクロシュ・ヤンチョー監督作。

白軍が優位な状況が描かれており、白軍から逃げ、何とか赤軍に反撃を仕掛けようとする赤軍に属すハンガリー兵士に焦点を当てている。

白軍は、捕虜とした赤軍のロシア人以外は解放する上官がいたり、捕虜を上半身裸にして15分間やるから逃げろとゲーム感覚だったり、中には、農民の美人娘を全裸にさせるコサック将校もいたり(こいつは上官に見つかりその場で射殺される)、軍病院の看護婦の中からきれいどころ?を選び白樺の森へ連れて行き着替えさせ、楽隊の音楽に合わせてワルツを踊らせたりと、さまざま。

赤軍の主役的な存在は、コサック将校の射殺をかろうじて免れたラスロー(ジャケ写)、捕虜をテキトーに選んで射殺しようとする副司令官に怒り代わって隊を率いるワイルドな男(看護婦に突然キスしたりする)、ラスローを逃すべく軍病院の看護婦長オルガを誘惑する副司令官、モンゴル系の?男など、それぞれ味わい個性派。

勝ち目のなくなった赤軍兵士たちがマルセイエーズを歌いながら白軍の隊列へ向かい、その後、遅れて到着したラスローが剣を手に敬礼し、戦死した戦友に思いを馳せるラストも印象的。カメラを見つめるラスローの瞳・表情が、一瞬、現在のウクライナの兵士と重なった気がしました。
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