美しさすら感じる殺しっぷりに惚れ惚れしてしまう。
ウィックが「近づくものは皆殺しにする」という覚悟が見えるのが良かった。
1作目とそれ以前に起きたことが引き金になり、殺し屋を引退して、静かに暮らしたい男が再び裏社会に引きづり込まれていくという悲しい連鎖が土台にある。
この状況設定が作劇的に効いているので、セリフが少なくてもドラマとして成立する。
愛するものを奪われてしまうというウィックの運命に則るように、今回は家が奪われてしまうのも、キャラクター性が、繰り返し表現することで生まれていく強さを感じた。シリーズものならではの良さだな。
ローマでのスーツアップのシーンは、アイアンマンに通ずるロマンを感じる見事な演出だった。