春とヒコーキ土岡哲朗

ジョン・ウィック:チャプター2の春とヒコーキ土岡哲朗のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

キアヌは間違いなくかっこいい。

前作は、アクションの中でもガンアクションのすばらしさにハマった。今回は、柔術のパワーアップがめざましい。冒頭のカーアクションもすごい。複数の殺し屋との戦いを並行して描く場面は大興奮だった。しかし、クライマックスの鏡張りの部屋が、楽しみ尽くせなかった。鏡張りの部屋が出てきた時点で、「ステージまで特殊なものが用意された!」と期待したが、ステージの難易度が高すぎて活かしきれてなかったと思う。
前作よりもストーリーの我が強い分、頭空っぽでアクションを楽しむということがしづらかった。2作目で楽しみ方が伝わっている前提な分、冒頭からアクションをかましてくれたのは嬉しかった。前作から言われていた「鉛筆で人が殺せる」の実証もあり、シリーズだからできるサービスをしてくれるんだなとも感じた。

今度はルールに縛られる側。前作では、ルールを破った者たちとの戦いだったが、今回は、過去にした契りを消化するために戦わなければいけない。ルールを破ってしまわないために縛りを受け、苦しむ。契り相手は、かつて協力した見返りとして姉の殺害を依頼しておいて、「姉を殺したから」という理由でジョンを狙ってくる。ルールは破らずにズルをしてくる。そんな相手に嫌気がさし、最後はジョンが、ホテル内での殺し禁止のルールを破り、相手を殺してしまう。ラスト、ジョンはホテルから追われる立場となり、「来る者すべて殺す」と宣言して、かつての味方であるホテル支配人と決別する。次回作では、ルールを破った者としてジョンがどんな信念で動くのかが見られそうだ。
前作は妻の死や日常生活が奪われるといった、共感しやすい要素がしっかりあったが、今作はもうそれを通り過ぎて殺し屋の世界というファンタジーのみ。日常感ゼロだったので、なんか前作とは違う味わいのものになったなというのはある。