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清水港に来た男のmitakosamaのレビュー・感想・評価

清水港に来た男(1960年製作の映画)
3.7
東映YouTubeにて。コレは面白かった。
静岡のお茶畑の中を景気よく歩く男・政吉(橋蔵)大勢の茶摘み娘の歌が豪華だ。
この男が政吉というので、大政・小政のどっちかかな?と思ったらまた別のキャラクターだったようだ。(調べたら大政・小政は政五郎だった)

清水に着いた政吉は、田中春男演じる六助の長屋に入り浸る。さも知り合いの様な態度を取って相手を言いくるめ懐柔する。かなりのサイコパスな感じで奥さんはたまったモノじゃない。

六助のツテで次郎長一家(大河内傳次郎)の三下に。次郎長の義妹のお雪(丘さとみ)と知り合い、俺に惚れるなよと決め台詞。

そんな中、森の石松が都鳥一家に殺されたと知らせがある。

政吉は成り行きで薩摩弁の侍(進藤英太郎)をボコる。 実は政吉は討幕派の志士だと判明。
政吉の正体が次郎長が勤王か佐幕かを探る密偵と判る。
なるほどなーーーーー!確かに同じ幕末だけど次郎長が勤王佐幕と絡む話って余り記憶に無いもんな。これは良い設定だ。

政吉は三下を集めて石松を扱った芝居を打つことに。ココで堺俊二が浪花節を歌う。超上手い。調べたら浪曲の家系だったんだな。そりゃ上手いはずだ。

堺俊二演じるドモ熊が都鳥一家に殺され、遂に政吉は殴り込み。
本来は勤皇派の侍だが、一宿一飯の恩義で次郎長一家に仇うつ敵を倒すのは中々の義理堅さ。

橋蔵と傳次郎は置いておき、物語を締める脇役に名バイプレイヤーの佐藤春夫と堺俊二がピックアップされているのが嬉しいね。
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