カレーをたべるしばいぬ

ゲヘナのカレーをたべるしばいぬのネタバレレビュー・内容・結末

ゲヘナ(2016年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

全体的に好感の持てるB級ホラー。開発のためサイパンに来た外国人クルーが、旧日本軍の塹壕で先住民の呪いに巻き込まれる。

色んな要素が詰め込まれているが奥行きは無い感じ。
ポスターのゾンビは割とガッツリ映る上、普通に取っ組み合いとかするのであんまりトラウマにはならない。本作はこのような『映し過ぎ』が所々にあるためか、どこか抜けた印象がある。映さなくても映し過ぎてもイマイチなんだなと、お化けを映す演出に対する奥の深さを感じた。


【恐怖の種類】
ジャンプスケア、閉所、追跡者

■てんこ盛り
ゾンビ・チェイス・暴力・暗闇・過去のトラウマ・狂気・ループetc...とB級ホラーの要素が盛り沢山。短絡的な恋愛描写もB級感を補強。

■深みはない
とにかく手数で攻めてくるが、それぞれのテンポは間延びしており全体的に出オチ感が強い。ジジイゾンビも再序盤で退場させず、もっとミステリアスなキャラにしてずっと追いかけまわさせるとかだったらもっと怖かったかも。ゾンビ以外にも追っかけてくる人物はいるが、ずっと似たような場所なので追跡者と逃亡者の位置関係が掴み辛く恐怖に直結しない。

■日本人の解像度が高い
監督が日本人のようで、『外国人が描くどこかズレた日本人像』が無いので良い感じ。旧日本兵役も全員日本人だと思う。

■総評
B級ホラーの中ではコンセプトがしっかりしており、こんなことがやりたいんだ!という意識が伝わってきて良い。一方で、要所要所の恐怖演出が間抜けに見えたり、話の運びが取って付けたようで残念な部分もある。