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ハドソン川の奇跡のERのネタバレレビュー・内容・結末

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画の作り方が非常に巧み。特に事故の再現映像の使い方が絶妙。

機長の判断が本当に正しいものなのか最初に疑惑を呈して、そこから管制室や救出隊の当時の再現に移るも機長の判断への疑惑は晴れず、一体どうなるんだろうという思いとともに国家運輸安全委員会との会議が開かれ、そこで機長室での再現映像に移って判断が適切だったことが明らかになるという、最後まで真相が気になってしまう完璧な構成だった。ラストで語られるチーム・ワークの話も、途中の様々なシーンを踏まえた当然の帰着になっていて、ストーリーの持っていきた方が巧かった。

実話が元になっている映画って、終始淡々とストーリーが進行したり、物語の本質と関係ない要素に異常にスポットを当てたりして違和感のある話の広がらせ方をしているものが多い印象だけれど、この映画は飛行機事故の前後に焦点を絞り、かつ結末を知っていてもハラハラしてしまうような展開で間延びすることも無く観ていて面白かった。やはりクリント・イーストウッドは名監督なんだということを実感した。
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