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ハドソン川の奇跡のtetsu3のレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.0
航空機はどうにも苦手だ。

あんな大きなものが空を飛ぶって?
信じられない。。
いつも座るのは通路側。
できる限りドアに近い席を取る。
すぐ降りられるようにね。

世界一安全で、死と隣り合わせであり、人に自分の命を委ねている乗り物。
それが航空機。

機長は、その日搭乗した155人の命を委ねられ、そして、救った。
いや、搭乗した人たちの命だけでない。
その家族、環境、人生、全てを救ったのだ。
そう。自分自身も。

奇跡を成し遂げた男は、心のシミュレーションで失敗し続けている。
機械なんかじゃない。迷ったのも救ったのも、皆、人間だ。

ドキュメンタリーのようでありながら、決してドキュメンタリーではない。
なぜなら、映画は娯楽だから。
コックピットシーンの挿入、公聴会のシーン、最後の副機長のユーモア、成し遂げたことを称え合う2人。
そんな演出や台詞一つ一つがとても大切で、だからこそ沁みる。


飛行機はやはり苦手だ。
きっと出口付近で通路側の席を取る。

でも、少しだけ信じてみようかな。
あの大きなものを動かしているたくさんの人たちの気持ちを。
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