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RE:BORNの1950720のレビュー・感想・評価

RE:BORN(2015年製作の映画)
3.9
かつてここまで応援したくなる映画があったろうか。

稚拙な部分もある、演技の好き嫌いがあっても不思議ない、ぬぐいきれない自主映画の香り。しかしそれらをはるかに凌駕するアクションシーンがあれば何の問題もない。

正直使われているゼロレンジ・コンバットのことはよく分ってない。アクションに映画的なカタルシスは一切ない。それでも、銃やCGではなく肉体という志向の人間にはとてつもなく面白い。目を見張るような動作が随所にちりばめられ、そのうえに主人公の素早さや動きに納得がいくというアクション映画として稀有な体験ができる。

いしだ壱成や篠田麻里子、斉藤工、坂口茉琴といった知った俳優の使い方も素晴らしくよく、またそのシーンが最高にクールだ。

「地獄でなぜ悪い」で坂口拓のキャラを観た時、彼に対し特段の思い入れがあったわけでもないのに悲しくなってしまった事をふと思い出した。下村勇二監督を含め、この作品がいかほどの執念に満ちていたかに思いを馳せ、それがスクリーンから感じられたことに胸が熱くなった。

今後、彼らに少しでも多くのバジェットがつき新しい作品が生み出せることを願いたい。もっと観たい。
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