ソニア

光りの墓のソニアのネタバレレビュー・内容・結末

光りの墓(2015年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

新文芸坐オールナイト上映2本目

寝言も言わないし寝返りも打たない。眠り病と呼ばれる病にかかった人達しかいない病院で出会った女性二人のお話。

まず、寝言も言わないし寝返りもうたないが、普通に起きる時は起きて会話する。この時点でもう面白い。

コンドームの形してる訳わからない尿カテや、塗る時のやたらやらしい手つき、寝勃ちを面白がるシーンなどかなり「性」を連想されるシーンが多い。なんなら普通に野糞のシーンが堂々と出てきて唖然とした。「聖と俗を混在させてアート映画へと昇華することを防いでいる」という批評をみたが、だとしたらすごい感覚。

結果的にこれは「夢が輝かしいものであればあるほど戻ってきたくない」という我々でも共感できる感情を描いてるように感じる。数千年前の戦いに駆り出された兵士たち、イットが憑依したケンによる案内は、まるでそちらの世界が光り輝いているかのように語る。

「光りの墓」というタイトルは光り輝く夢と、光照射療法、そしてかつて墓であった病院の関係を上手く綴った秀逸な邦題だと感じる。




ゆっくりと静かに進む映像の中に、静かに燃える監督の強い意志が、あのラストカットの目ガン開きなんでしょうか…???
ソニア

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