ひげしゃちょー

リップヴァンウィンクルの花嫁のひげしゃちょーのレビュー・感想・評価

4.4
最初の一時間は七海が凄く不憫で見てて辛くて可哀想なぐらいだったけど、真白と出会ってからは見違えるように明るくなっていくので観ている方もどんどん優しい気持ちになっていく。それと同時に安室の怪しさも増していって不安感も増していくんだけど、七海が幸せそうなのでいいのかななんて思ったりしてしまう。 結果、安室に利用されていたんだけど七海にとっては確実にプラスだったから終わりよければ全て良しという感じに思った。 そして最後の最後で真白のお骨を実家に持っていくラストの名シーンがあるんだから堪らない。自ら裸になって恥を晒すお母ちゃんの愛情を見せつけられたら涙が出るに決まってる。 凄く長尺の映画なんだけど全く飽きない傑作に仕上がっている。岩井俊二の映画で一番好きかもしれない。 軽部さんやら堀潤さんやら紀里谷監督やらちょいちょい出演する特別ゲストに驚いたが、一番驚いたのは昔お世話になった夏目ナナ。10年ぐらい見てなかったから全然気がつかなかったんだけどエンドロール観てびっくり。 黒木華もCoccoも最高の演技だった。『KOTOKO』を観てCoccoの演技力にびっくりしたんだけどもはや完全に女優だった。今年の助演女優賞はCoccoにあげたいぐらい。