ゆき

リップヴァンウィンクルの花嫁のゆきのレビュー・感想・評価

3.8
この世界はさ、本当は幸せだらけなんだよ

東京。流れに身を任せてきた彼女はSNSで知り合った男性と結婚をする。だが幸せは長く続かない。彼女が選択した人生はこれまでとガラッと変わるものの、事件や不条理に出逢うことで変化を生みだすのである。

きっといる。他人に決められた流れの中のみで何を生むでも何を離すでもない生き方。欲がないんだろう。無知であることに恐れを抱かない。良く言えば純粋。
もしかしたら、そのような人に出会っていないだけで世の中にはこんな人が溢れているのかもしれない。
嘘も簡単に作り上げられる今。幸せの測り方に絶対値はないというのだけはいつも一緒。選択次第なんだろうなと再認識させられた一作。
3時間は狂気じみた目の前の出来事と淡いトーンの世界で混沌として過ぎてしまった。
鑑賞後はなんだか心地のいい疲労感にのまれてぽーっとしていました。

綾野剛はなんの象徴だったんだろう、つかみどころの無い役がとても似合う人ですね。
ゆき

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