iszka

リップヴァンウィンクルの花嫁のiszkaのレビュー・感想・評価

4.4
再見

見えないものに振り回される現代の壊れやすい日常が、岩井節で御伽噺のように、けれどもリアルさを失わず描かれている。

目には見えない辛いことが多いけれど、嘘の仕事から擬似的な家族が作られたり、誰も座っていない椅子を見つめたり、実態のない指輪を眺めることができたりする事も出来る。

見えない地獄に対して、見えない喜びの透明な糸を紡ぐ事で乗り越えていく時代なのであった。
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